配管切断工事などでの中毒事故

工事で配管を切断する作業は結構あるはずだ。
火気を使うのだから、誰でも火災は心配する。しかし、中毒になるとは思っていないところに中毒による災害が起こる。
切断には酸素やアセチレンで切断することもある。効率良く切断できるのだが、切断箇所が高温になる点に注意する必要がある。
配管の中に残渣や、液が残っていれば気化して有毒なガスを出すことがある。
硫酸などを扱う設備であれば、硫酸にはS分が含まれているから、熱で有毒な硫化水素が発生する。
過去にも事故が発生し、多くの被害者も出ている事例がある。
http://www.adic.waseda.ac.jp/adicdb/adicdb2.php?q=84775
配管を溶断するときは、しっかりと洗浄しておく必要がある。
もう一つ、注意しなければいけないのは配管内部にメッキをしている配管や、テフロンなどのライニングをしている配管だ。
亜鉛などのメッキがしてあれば、溶断時有毒なガスが発生する。
1例だがこのような事故が繰り返し起きている。
http://www.adic.waseda.ac.jp/adicdb/adicdb2.php?q=85250
テフロンライニング配管も、溶断時に有毒ガスが発生する。
テフロンライニングをした、撹拌槽なども溶断作業は注意が必要だ。
過去に、金具を溶断しているときにテフロンが熱分解して有毒ガスを発生し中毒になっている事故もある。
http://www.adic.waseda.ac.jp/adicdb/adicdb2.php?q=85236
酸素やアセチレンを使って溶断するときは、単に火災だけに注意するのではなく、中毒という災害にも注意を払って欲しい。

2018年08月05日