排煙ダクト火災

研究所や工場での排煙ダクト内部に溜まった物に火がつき火災になる事例は沢山ある。
煙を排出する装置は、工場であればどこにでも存在する。でも、たかが煙が流れる装置と思っていると事故が起こる。
温度の低い煙なら問題は無いが、だいたい100度を超える煙だと火災などが起きることがある。
煙などを通すところは、排煙ダクトと呼ばれる。そこに、火がつくような燃えかすだとか、粉などが溜まっていることがある。
ダクトも、中の様子を点検できるような設計になっていれば良いが中の様子が見えないものが多い。
排煙ダクトの中を流れるガスも、流速が早ければ、燃えかすや粉なども溜まらないはずであるが余りにダクトが太すぎると流速が遅く色々な物が溜まりやすくなる。設計段階で、ダクト内に物が溜まらないように流速を考慮しておくことが大切だ。
設計段階で、ダクト内を点検や清掃ができるような設計をしておくことが事故のリスクを減らしてくれる。
設計の善し悪しで、事故が起こる確率は大きく変わる。
可燃物が流れるダクトは金属製として欲しい。過去、塩ビなど燃える可能性のある材料を使っていて火事になっている事例も多いからだ。
ダクトの内部点検を、年間の安全管理項目に織り込んでいますか。ダクト内部に、何か燃える物が溜まっていればいつか発火事故になります。
これから、年末の安全確認項目にダクト内の、異物残留点検を織り込んで欲しい。冬場乾燥してくれば、火がつきやすくなります。
ダクト内の滞留物が火災事故につながります。排煙ダクト内の異物点検を考えて下さい。
工場も当然ですが、研究所の排煙ダクトも点検して下さい。研究所の火災事例も沢山発生しています。
実験や研究設備が盲点にならないように安全管理を行って下さい。
冬場は乾燥する季節です。
ダクト火災対策を行って下さい。

2018年11月30日