化学工場の現場で事故が起きたときすべきこと

前回、ノンテクニカルスキルの話をした。
人の持つ情報入手能力、状況判断能力、意志決定能力の善し悪しで現場力が変わってくるという現実がある。
現場で事故が起きたときは、このノンテクニカルスキルの善し悪しがその後の事故対応に関係してくる。
例えば、化学工場という現場で爆発音がしたり炎が見えたりしたらあなたはどう行動するかだ。
現場に近づくのか、それとも別の行動を取るのかだ。
安易に、現場に近づいて多くの人が命を落としている。
化学工場に勤めているなら、常日頃から爆発音を聞いたり火炎を見たりしたら自分はどう行動するのかを常に考えておいて欲しい。
多くの事故事例からの教訓から言えることはこうだ。
一人で行動するなというのが最初のキーワードだ。
すぐに仲間を呼べ。もしくはすぐに仲間に連絡しろだ。
自分の得た情報を、多くの人と共有化せよだ。
最初は、状況がわから無いのだからとにかく連絡して仲間や上司と情報を共有化することだ。
次に、安易に発災場所に近づくなである。
破裂音がしたなら、どこかが破損しているはずである。壊れたところから音も無く可燃性ガスが漏れているかもしれない。
炎が見えていなくても、漏れているガスがどこかの高温部で着火するか、爆発混合気なら爆発することもある。
炎が見えないから安心と思わないで欲しい。急な爆発事例も沢山ある。
特に白い蒸気のような物が漂っていたら、すぐに逃げて欲しい。蒸気雲爆発という、巨大な火の玉ができるような爆発事例もある。
音がするときも要注意だ。きしむような音がしていれば、どこかが高圧となり金属がきしんでいる状態だ。
しばらくして、破裂することもある。無数の金属片が飛び散ることもある。破片に当たればひとたまりも無い。
とにかく、安易に現場に近づかないで欲しい。
現場を見るにせよ、物陰から見ながら計器室へ連絡して欲しい。何かあったら身を守れる場所の確保だ。
しばらく経てば、上司からの指示もあるはずだ。
多くの人と情報が共有化出来てくれば経験のある人がかなり正確性のある考え方で今後の対応策を出してくるはずだ。
一人で勝手に行動しないことだ。
多くの人の知恵を使うことで、最善の事故対応策が出てくる。
自分一人で何とかしようという考え方を持たないで欲しい。

2018年12月06日