電気設備火災

2年前の今日,2017/1/5に大分の製鉄所で電気室火災が起きている。鎮火まで35時間かかっている。
電気室からのケーブル類にも着火したことで消火に時間がかかっている。
本来なら部分火災ですんだものが、ケーブルの延焼というのが事故を大きくしている。
確か、1980年代ころにケーブルの延焼防止は論議されたが、その後対策が甘くなっているのかも知れ無い。
電気室など密閉した建屋内で火災が起こると消火が難しい。
電気設備には、水がかけられないこともありなおさら消火に手間がかかる。
この事故の1次原因は、高圧盤内の電気基板の故障だ。故障により、リレー呼ばれる部品が異常に作動を繰り返した。
繰り返しの作動によりアークという火花が飛び、近くにあった感電防止用のアクリル板に着火した。
本来なら、難燃性で火がつかないはずだがアクリル板に火が着き、回りに延焼して被害が拡大していった。
詳細は企業の事故報告書を見て欲しい。
http://www.nssmc.com/common/secure/news/20170518_100.pdf
事故後、アクリル板を難燃性の塩ビ板に替えたという。異常の早期検知に向け、火災警報器を増やしたという。
事故を防ぐには、早期検知が大切だと言うことだ。
操業再開は、その年の8月だった。約7ヶ月も製鉄所の操業が停止した大事故だ。
たかが電気設備と思わないで欲しい。
電気がなければ、工場は動かないからだ。

2019年01月05日