安全性評価とは

先日のブログで、設計管理とは何かを書いてみた。
設計が終われば、当然その安全性を評価することになる。
では、何を評価すればいいのだろう。
会社には、安全に関する評価システムがあるはずだ。
当然企業であれば、それにしたがって実施していくこととなる。
評価システムにチェックリストがついているケースもある。
しかし、あらゆる検討案件についてキーワードが書いてあるわけではない。
基本的な安全性評価の考え方がわかっていないと、評価漏れが起こる。それが事故につながる。
まず、何を評価すればいいか基本的なことがわかっていなければならない。
基本的な切り口は、3つだ。
一つ目は、取り扱う物質の持つ危険性だ。物質固有の危険性だけではなく、共通的な性質も見て欲しい。
二つ目は、人だ。人は必ずミスをするからだ。人がミスをしても安全かを確認することだ。
当然、人がミスをしにくい設計になっているかも見て欲しい。
いわゆる、フールプルーフやフェイルセイフの設計思想になっているかだ。
設計した本人にこの思想があるかをまずチェックして欲しい。
三つ目は、設備だ。設計者に設計思想を聞いて欲しい。次に、装置の限界や弱点を聞いて欲しい。
答えがあいまいならやはり、将来事故になる。
最後は外乱だ。停電になったり地震が来たりしても安全かだ。外部からの突然の要因でも、安全上問題がないかだ。
安全性評価は、細かなところを評価することも大切だが、木を見て山を見ずにならないようにして欲しい。
基本的な設計思想などが、あるのかないのか。限界性能や弱点が何かをわかって設計しているのかを問うて欲しい。
最悪の事態を考えて、評価は行って欲しい。

2019年04月28日