事故や災害につながるキーワード その-6 安全設備が不十分

化学プラントで可燃物などが流出着火したとき、どこで流出が起きたかがすぐにわかるかというとそうはかない
警報があるから大丈夫だという考え方があるかもしれないが。うまく警報がでても現状認識ができるとは限らない
限られた情報から、現場の状況を考え出すのは難しいからだ
たとえば、配管が腐食して穴が開いたとしよう。
穴から大量の可燃物が噴き出したとすると、その時どんな警報が出るかである
圧力が下がってうまく、圧力低警報が出るかというとそうはいかない。
近くに流量計があって、流量が低下の警報があればいいが必ずしも、流量計があるとは限らない
警報を色々設置しているから大丈夫かというとそうはいかない 沢山鳴れば、それ故に特定が難しい
警報は出なくても、いきなりトラブルはやってくる
監視カメラで、現場の異常に気づくかもしれないが何が原因かはすぐにわからない
トラブルが起きて、後追いで警報は鳴るかもしれないが、警報からどこに異常が起きているのかを瞬時に見抜くのは難しい
異常が起きれば、プラントを緊急停止する措置を取るだろう
緊急停止すれば安全というわけではない たいていは、原料を停め、反応を停止させるのが通常の緊急停止だ
これだけでは不十分だ 配管などが破れ、液が漏洩しているならその漏洩を最小限にする必要がある
できれば、製造工程毎に緊急遮断弁を取り付け、ブロックする方法が有効だ
とにかく、狭い範囲で遮断してそれ以上漏洩が続かない措置をとることが事故の被害を拡大させないためには有効だ
昨今少ない人数で、化学プラントは運転しているのだから安全に停める対策を少しずつ充実して欲しい
自分のプラントのインターロックがここ数十年変更もされずに改善されていなければ対応を考えて欲しい
今のインターロックや安全設備で十分なのか常に考えて欲しい

2020年02月14日