撤去工事で起こる火災事故

撤去工事で火災事故が繰り返し起こっている 事故が起こるたびに、官公庁から通達が出される
しかし、相変わらず火災は繰り返し起こっている
日々起こる事故は目新しいものでは無くの、95%が過去に起こってきた事故の繰り返しだと言われる
目新しい事故が、いつも起こっているわけではない
同じような事故の繰り返しだ

こんな撤去工事での火災事故事例がある
大阪の化学会社で起きた事故だ
ボイラーから煙突につながるダクトと呼ばれる、ガスを通す設備が使用しなくなったため、撤去することになった
ダクト本体材質は鉄だが、ダクト内部には燃えやすいFRPが貼り付けてあった
大手工事会社と、事前に工事打ち合わせして工事の要領書も作成した
要領書では、火災が起きないよう火気を使用してのガス溶断はしないこととしていた

まず、可燃性の内張であるFRPを撤去する。 その後、燃える物が無くなった状態で、サンダーで残った鉄製ダクトを切っていくという工法だ
ところが、工事を始めたところ元請け会社の工事監督が勝手に工事方法を変えて作業を始めてしまったのだ
FRPを撤去せず、いきなり水をかけながらガスで溶断し始めたところ、可燃性のFRPに着火し火災になったという事故だ

詳細は、下記資料の47頁の右側の事故事例を見て欲しい
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/items/b16fc396c4418c92afd8c05a3af587f025224afb.pdf
FRPライニング煙道のガス溶断作業 委託工事による無断火気使用という件名の事故事例だ
資料では、発生日時は書かれていないが2018年6月21日に起きている撤去工事での事故だ
https://www.youtube.com/watch?v=Mb9weclJeRE

撤去工事を甘く見ないで欲しい
水をかければ着火しないと安易に思わないで欲しい
外側から水をかけても、中には入っていかないからだ 内側に水をかけるのは難しいと思って欲しい

2020年03月18日