平均寿命と定年制度の変遷

今日は定年を話題を取り上げる
日本で定年制が導入されたのは、工業化が進んだ1920年代だ。定年制という制度は、約100年続けられていることになる
今から100年前の時代の定年は55歳。その時代の男女平均寿命は、45歳だ
https://www.taisho.co.jp/locomo/ba/sp/q1.html
平均寿命が45才だから、定年まで生きているというわけでもない
約70年前の、1950年の日本の平均寿命は約60才だ 男58歳、女61.5歳であった
1960年に男65.3歳、女70.2歳 1970年に男69.3歳、女74.7歳 
1980年に男73.4歳、女78.8歳と格段に伸びていたが、多くの企業においてまだ55歳が定年退職であった
55歳定年は1980年頃まで続いたという

定年年齢は企業が就業規則で規定するもので、法による決まりはないが、1980年当時の定年は大半が55歳とされていたという
1986年、国は高年齢者等の雇用の安定等に関する法律の改正で「60歳定年制」を法制化した
その時の日本人男性の平均寿命が74歳を超えていた
企業は60歳定年制への段階的改正が求められ、60歳定年が企業への努力義務になった
そして1994年には「高年齢者(対象は主に55歳以上)雇用安定法」を改正し、1998年以降の60歳以上定年制を義務化した
また、2000年にはさらに高年齢者の就業安定対策を図った
つまり2000年から、10年間をかけて希望するもの全員が65歳まで継続して働けるよう各企業等の雇用制度の改正を訴えた
これにより、企業で再雇用と呼ばれる制度が始まった
2000年当時の平均寿命は男77.7、女84.6才だ。定年後も、10年~15年寿命はあるようになった
そして、2004年、「高年齢者雇用安定法」を更に改正し、企業に対して、65歳までの雇用確保措置の段階的義務化(2006年施行)を図る
2012年には企業に対して、希望する労働者全員を65歳まで継続雇用することが義務化がされた(2013年施行)
2013年には全ての企業が定年年齢を65歳以上に引き上げることを義務付けている
2020年1月、厚生労働省は、高齢者の希望次第で70歳まで働くことができる制度を整えることに関して
2021年4月から企業の努力義務にすることを決定した
さらに、2020年2月に政府は、“70歳までの就業機会確保を企業の努力義務”とする、高年齢者雇用安定法などの改正案を閣議決定した
国会で決定すれば、2021年4月に適用する見込みだ
この決定によると、定年後の継続雇用も求める内容になっている
定年70才時代になろうとしている 体力 気力 知力も必要だ

2020年03月30日