事故や災害に思う

 11月6日投光器の熱で着火事故が起きている。東京のある芸術作品展示場での火災だ。木製の展示物で中に木くずが敷き詰めてあったという。LEDの照明もあったが、夕方暗くなると周りが暗いため白熱電球製の投光器を展示物の中においていたという。

 数百ワットのかなり大きい投光器だ。表面温度は200度をける状態だったという。局部的には,更に高い温度だったのだろう。木くずが燃えるのは,200度を超えたあたりからだ。

 白熱電球タイプの投光器は,ガラス面の表面は手で触れないほどになる。十分な着火源となる。

化学プラントでも投光器による事故事例は多い。定修などで装置の中に入って作業をすることが多いからだ。

事故のパターンで多いのが、本来防爆形を使わなくていけないのに非防爆を使って着火爆発のケースだ。

第2のケースは、ケーブルの被覆などが破れていて火花が出て事故になるケースだ。可燃性ガスが存在すれば当然着火源になり爆発する。

タンク内の作業でこの投光器の事故が起こると,多くの場合は爆発火災となるため逃げられずに焼死するケースが多い。

今回の東京の投光器の事故も,展示物内から逃げられず焼死事故につながっている。

 投光器は,着火源と考える癖が必要だ。最近は、LEDによる投光器へ移ってきているが熱源としての危険性からはLED化を進めて欲しい。

とはいえ、ケーブルの損傷事故は存在するので日常点検は怠らないで欲しい。

 

下記の産業安全と事故防止について考えるの11/6の投光器事故情報も参考にしてください

http://anzendaiichi.blog.shinobi.jp/

 

2016年11月14日