化学プラントでの技術伝承の難しさ

なぜ事故が起こるのかの要素に技術が伝承していなかったという事実がある。
企業が存続していくためには、人から人への技術のバトンタッチが不可欠だ。
日本の化学産業では、1990年代のバブル崩壊期に人を採用しなかったという技術伝承の大きな問題点がある。
1990年代は失われた10年と表現されることもある。日本がお金も投資できない、人も採用出来なかった時代だ。
技術というのは人についてくる。技術は全てが紙に書き表せるものではない。
運転マニュアルは全ての技術を書き表しているかというとそうではない。
運転マニュアルというものは、先輩の成功体験を書きあらわしたものである。
こうすれば、うまくと言うことのみ書きあらわしたのが運転マニュアルだ。
こうしたら、失敗したなどの失敗事項が運転マニュアルに書き表されることはあまりない。
人間が必要なのは、成功体験ばかりでは無い。失敗体験も必要だ。
運転マニュアルには失敗に関する情報がすくない。だからトラブルが起こると対応できずに事故が起きる。
人から人へと時間をかけて技術は移動するもので、移動する相手がいなければ技術は途絶えてしまう。
とはいえ、今の世の中時間をかけて技術を伝承する時間のゆとりはなくなってきている。
製造プロセスが、効率化するように、技術の伝承も効率化が求められているはずだ。
教育も伝承の効率化を真剣に考えなければいけない時代だと思う。
でも、現実の教育を見ていると効果的な教育が行われていないのが実情なのだろう。
イメージがわかる映像や、イラスト、写真などを効果的に使った事故防止教育の推進が求められている。
教育や技術伝承はやることに意味があるわけでは無い。
いかに効果的に、OFF-JTで印象に残るプレゼンや、OJTをするか常に考えて欲しい。
人の頭の中に短時間に強烈に印象づける教育を目指して欲しい

2020年05月08日