事故や災害に思う

 事故や災害を防ぐにはシステマチックな対応が必要だ。個人個人の努力も必要だが企業として組織的な対応が求められる。とはいえ組織的な対応とは何かと問われると、なかなか理論立てて答えるのは難しい。

 災害に対してきちんとPDCA回して、事故のリスクを減らす安全管理システムを活用することが今求められている。

2011年の東北大震災以降コンビナートで大きな事故が続発した。これを受け、災害防止の取り組みについて国の主要機関で検討が進められてきた。2014年5月16日に、内閣官房、消防庁、経済産業省、厚生労働省の4者連名により「石油コンビナート等における災害防止対策の推進について」と題し、企業や業界が取り組むべき事項について報告書がとりまとめられている。

 これに書かれている内容を、わかりやすく解説している資料があるのでここで紹介しておく。

株式会社 インターリスク総研というところから出されている文献だ。下記のホームページにあるので参照されたい。

 

http://www.irric.co.jp/risk_info/disaster/pdf/2014_57.pdf

 

リスクアセスメントについては、非定常と変更管理で力を入れることを提言している

技術伝承については、Know-Whyを織り込むことと、危険を予知する能力の伝承を強く求めている

時報活用面では、自社の情報だけに頼らず広く社外の情報を活用することを求めている。つまり、同じような事故は繰り返し繰り返し起こっているだけで、過去の情報を知っていれば未然に防げる事故は多いと言うことだ。

そうは言っても、消防や警察に山のように埋もれている事故情報が公開されない限り現実問題、社外の情報を得ることは難しい

公開されたと言っても、生の情報だけでは教訓を捉えることは難しい。

事故から学ぶことは事故の事実ではなく、事故の教訓だからだ。

2016年11月19日