化学繊維会社の火災事故に思う-建屋内火災で初期消火

食品包装などのフイルムを製造する化学会社で火災が起きた
消火しようとしていた社員の方が亡くなったというニュース記事を目にした 悲しいことだ
https://www.chunichi.co.jp/article/128191
火災を拡大させまいと何とかしようとしてくれたのだろうが、一酸化炭素中毒になったらしい
初期消火しようとした係長と、班長が命を落としたという
https://www.chunichi.co.jp/article/127961
いずれも管理者という立場だ 何とかしようという思いだったのだろうが結果は残念なことになった
プラスチック製の食品フィルムを製造する機械からの出火という
火災で怖いのは、周りの空気を大量に消費すると言うことだ
開放された屋外の火災なら、周りに空気がある
ところが、建屋で閉め切られた工場内であれば屋内で火災が起これば空気の供給は十分でははない
つまり、空気が不足すれば不完全燃焼が起こる
不完全燃焼が続けば、二酸化炭素や一酸化炭素が発生し、中毒になる恐れがある
今回は、このような状態になった可能性がある 屋内での火災は、一酸化炭素中毒や酸欠の恐れがあるということだ
初期消火での不幸な災害だ

この企業では、2年前にも別の工場で大きな火災が起きている
https://www.fukuishimbun.co.jp/articles/-/796595
この時は、幸い負傷者は出なかったがかなりの大火災だ
この時の事故報告書は公表されていないが、事故の教訓はどう展開されていたのだろう

今回の事故は、調査が終わったら事故の報告書は公表して欲しい 同じような災害で被害を出さないためだ
今後事故報告書が出てきたら教訓にしたい
事故で管理職が命を落とすことは多い 何とかしようと思う気持ちが強いからだ
企業にとってありがたいことではあるが、勇気をもって逃げることも、教育して欲しい
設備は復旧できるが、失った命を取り戻すことはできない
人の背丈ほどの高さを炎が超えれば初期消火は難しい 逃げるという判断基準は明確にして欲しい

 

 

2020年09月29日