アメリカで起きた6万人避難の化学工場の爆発事故

世界ではとんでもない爆発事故が起こることがある
2年前の今頃 2018/11/27日アメリカのテキサスという所で起きた事故だ
ブタジエンという物質を製造する化学工場で爆発事故が起き、半径約6Kの住民6万人が避難させられた事故だ
社員3人と、住民5人が怪我をしたが死者は出なかった
これだけの事故で死者が出なかったのは奇跡だ 社員も住民も、とにかく早く逃げてくれたのだろう
先日、ネットでアメリカの雑誌「ケミカルエンジアリング」を見て見たらその事故の原因に関する記事を見つけた
https://www.thechemicalengineer.com/news/csb-releases-update-on-tpc-explosion/
化学プラントが大爆発している写真を見ることが出来る 写真出典 世界の貯蔵タンク事故より


アメリカの化学事故調査委員会であるCSBが中間報告を出している
https://www.csb.gov/assets/1/17/tpc_factual_update_10-29-2020.pdf?16614
事故の原因は、要約するとこうだ 製造していた物質は、可燃性で反応性に富むブタジエンだ
ブタジエンは、重合してポップコーンポリマーという白い固まりを作る性質がある
重合物は、もともとのモノマーの状態より体積が増え膨張する つまり、配管や容器の中でこの反応が起これば膨らみ破裂する
日本でもボンベやタワーの破裂事故なども起きている
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0200052.html
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000002.html
アメリカでの事故は、配管の中で、この固いプラスチックができて成長し配管を破壊したようだ

そこから大量の可燃物が漏れ出し、可燃性蒸気が大量に発生した所で何かの着火源で大爆発を起こしたという
このような現象は蒸気雲爆発といいとても怖い現象だ
沸点が常温に近い可燃性液体は簡単に蒸発して爆発性のガスを作り出すからだ
ブタジエンという物質は沸点-4℃だから、常温では大量の可燃性蒸気ができる

報告書の中に、同種の事故原因と思われる配管が膨らんで破裂した写真が掲載されていた
配管の中で化学物質が反応して固まりを作り膨らんだ事故だ
反応器以外でも反応が起ってしまえば配管破裂などと言う思わぬ事故になると言うことだ
参考までに膨らんだ配管の写真を掲示しておく 写真出典 CSB事故中間報告書より

2020年12月06日