法規制だけで事故は防げるのか

新たな事故が起こるたびに、法律は見直され強化される ならば、同じような事故は起こらないかというとそうでは無い
法律で規制できるのは、必要最低限のことだからである

法というのは、人や法人(組織や企業集団)を規制する
法を知っていようといまいと守らなければ、罰を与えることができるのが法律だ
知らなかったでは済まされない そうすると、法で規制するのは本当に必要最低限と言うことになる

しかし、法を守っていれば罰を受けることはないのだから法は守るがそれ以外のことはしないのが人間の常である
余計なことをすれば当然コストがかかるからだ

法規制というのがむずかしいのは、どこで線引きをするかなのだ
過剰に要求すれば、企業の経営にも影響する 甘すぎる規制であれば再び事故は起きる
行政にも企業にも世間からは厳しい目で見られることになる

法規制の問題点は、「規制」という言葉にも本質的な問題点を残している
規制というものが出来ると、企業は規制を守れば法的なりリスクは逃れることができる
ならば、規制は守るがそれ以上のことはしないという考え方が当然芽生え始めるからだ

結果として、法は守るがそれ以上はしないという文化が生まれててしまう
1990年代頃に自主保安という方針を国は出し始めた
企業の安全は、法で規制することで達成されるものでは無いという考え方だ
そうはいっても、明治以来、親方日の丸が規制を進めてきたという文化はそう簡単に替わる物では無い
いまだに理論的根拠に基づかない行政指導という形態も多いからだ
法の理念は変わっても、法を執行していくのは一人一人の行政官(人)だからだ
法にはどうしても人の解釈が入ってきてしまう 本来の法の趣旨と違う動きが出ることもあるだろう
そこに難しさがある

 

イラスト出典 いらすとやフリー素材

 

2020年12月21日