反応禁止剤を過信するな

化学物質は安定した物質と、不安定な物資がある。温度や衝撃というエネルギーを加えると何らかの変化を始める物質もある
たとえば、屋外に置いていて太陽の温度が加わるだけでも化学物質が反応を始め爆発することもある
このような反応性に富んだ物質は、その反応を抑えるために反応禁止剤という物質を添加することがある
物質の違いにより色々な物質が用意されている
とはいえ。反応禁止剤は万能では無い。あらゆる条件で反応を抑制できるわけではない
比較的反応が穏やかな状態では、反応を抑制できるが、ひとたび反応が始まると抑制効果は期待できない
反応禁止剤は、時間が経てば効力が減っていく。一度、反応禁止剤を入れたから大丈夫と安心していると事故になることが多い
反応防止剤の効果は時間の経過で、効果が無くなると思って欲しい
アクリル酸という反応性の物質で起こった事故がある。タンクの中で反応暴走が起こりタンクが破裂した事故だ
タンク内の循環冷却を忘れていたことも原因だ
近くにいた消防士が死亡した事故だ
http://pe-eco.jp/articles/show/467/
反応禁止剤を投入しているから事故は起きないと考えていたようだ
ところが、この反応禁止剤はあらゆる反応に効果があるわけではない
あくまでも、特定の反応にしか効かない
結局、反応禁止剤の効かない反応が始まり異常温度になりタンクが爆発してしまった
反応禁止剤は万能では無い あらゆる反応を抑えるものでは無いと理解して欲しい
反応禁止剤を過信しないで欲しい

 

 

2021年04月12日