企業の社会貢献報告書の変遷(RC,CSR,サステナビリティ報告書)

企業はお金に関わる情報として、財務状況を毎年報告する。法で定められているからだ
お金以外の「非財務情報」と呼ばれる情報も公表する報告書も企業は発行している
その一つにRC(レスポンシブル・ケア)報告書というのがある。RCとはカナダに始まった化学企業の活動だ
化学物質を扱う企業が化学製品の開発から製造、使用、廃棄に至る全ての過程において、自主的に環境・安全・健康を確保し
社会からの信頼性向上とコミュニケーションを行う活動のことだ 
1980年代化学物質の大量漏洩で世界中で大きな事故が起きたこともきっかけだ
1985年にカナダ化学品生産者協議会が化学物質の自主管理などを内容とするレスポンシブル・ケアを提唱したのがはじまりといわれている
RC(レスポンシブル・ケア)は、1992年の国連環境開発会議(UNCED)で採択された「アジェンダ21」(行動計画)のひとつとして奨励されている 
日本では、日本化学工業協会が日本レスポンシブル・ケア協議会を1995年に設立して、その活動を推進してきている
2000年代日本でも、RC活動を報告する形で報告書を各企業が発行するようになった
その後、企業は法で定められた以上のことをきちんとやっていることを報告する報告制度として化学産業以外の企業でも採用されていった
当初の名称はRC報告書であったが、CSR報告書(Corporation Social Responsibility(企業の社会的責任))と名称も変化してきた
2017~2020年代に入ると統合報告書の時代に入る 財務情報と、非財務の企業活動(RC)を統合した報告書だ
その後,サステイナブル(Sustainability)報告書という名称で発行する企業も出てきている
社会に貢献し、持続可能な企業であることを社会にアピールする報告書の形態になってきたのだ
RC報告書が出始めたころは、企業が現状やっていることの報告に過ぎなかった
ところが、最近発行されているサステナビリティ(Sustainability)報告書では、2030年代や2050年代を見据えた報告書になってきている
SDGSと企業との関連性、社会への貢献内容、将来にわたる企業体質の盤石さをわかりやすく紹介している
現在ではなく将来にわたり社会にしっかりと貢献する企業であることを報告する形になってきている
企業の持続性を明確に表現してきている報告者が増えてきている

2021年05月02日