電気設備火災-難燃性材料を使え

電気はエネルギーだ。細い電線の中にとんでもないエネルギーを通している
トラブルが起これば、そのエネルギー故に火災や感電事故が起きる
最近、半導体産業などでも電気による火災事故も多い

電気の事故は大きく分けて3つある。まず代表的なのは、老朽化だ。電気設備は、寿命があるに更新せず火災が起きるケースだ
しっかりと更新計画を立てていれば、防げる事故だ。得てして、経営者がまだ使えるからと、電気の専門家の意見を無視して起こる事故だ
2番目は、工事での作業ミスだ。電気設備は、とにかく傷を付けてはいけない。
傷の部分から、電気の火花が飛び時間をかけて絶縁材が劣化し、漏電が起こりあっというまに火災となる。工事の施工ミスだ
3番目は、ケーブルなどへの着火だ。難燃性のケーブルを使っていなければ、火は着きやすい。漏電時の火花でケーブルに火が着き延焼するのだ
電線の周りの絶縁材は、可燃物だ。ポリエチレンなどのプラスチック材料だからだ
2017/1/5に大分の製鉄所で電気室火災が起きている。鎮火まで35時間かかっている事故だ
電気室からのケーブル類にも着火したことで消火に時間がかかったのだ
本来なら部分火災ですんだものが、ケーブルを伝っての延焼というのが事故を大きく拡大している。
確か、1980年代ころにケーブルの延焼防止は論議されたが、その後対策が甘くなっているのかも知れ無い。
電気室など密閉した建屋内で火災が起こると消火が難しい。電気設備には、水がかけられないこともありなおさら消火に手間がかかる 
この事故の1次原因は、高圧盤内の電気基板の故障だ。故障により、リレーと呼ばれる部品が高頻度で作動を繰り返した。
繰り返しの作動により繰り返しアークという火花が飛び、近くにあった感電防止用の透明なアクリル板に着火した。
アクリル板は、透明性は高いが、可燃性だ。この為、アーク火花でアクリル板に火が着き、回りに延焼して被害が拡大していった。
詳細は企業の事故報告書を見て欲しい。
http://www.nssmc.com/common/secure/news/20170518_100.pdf
事故後、アクリル板を難燃性で自己消化性のあるの塩ビ板に替えたという。異常の早期検知に向け、火災警報器も増やしたという。
事故を防ぐには、難燃性の材料を使うことと、異常の早期検知が大切だと言うことだ。
操業再開は、その年の8月だった。約7ヶ月も製鉄所の操業が停止した大事故だ。
たかが電気設備と思わないで欲しい。電気がなければ、工場は動かないからだ。
電気盤の製造メーカーが、難燃性という所に意識してくれればこれほどの大火災にはならなかった事故だ
大手電機メーカーの高圧盤だ。企業の技術レベルもどんどん落ちているのかも知れない
自分の所の電気設備に使われている、感電防止板などが、可燃性のアクリル板でないか一度調べてみて欲しい
燃えにくい、塩ビなどの材料に取り替えることをお勧めする

出典 企業の事故調査報告書 11頁

 

2021年06月27日