硝酸を取り扱う工場での爆発事故

硝酸を扱う工場での、爆発事故も多い
2018年7月2日 13:40、福井県で硝酸などを混ぜていた化学材料を攪拌(かくはん)していた釜(タンク)で爆発死亡事故が起きている
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO32506760S8A700C1000000/
https://www.asahi.com/articles/ASL725DKQL72PGJB008.html
事故は希硝酸が入った釜に触媒の薬品を投入後に発生した.硝酸濃度は67.5%で事故は作業の引継ぎ段階で発生した。
作業は3種類の化学薬品を混ぜるもので、同工場ではこれまで800回以上の実績があり、作業者は勤続16年で経験豊富だったと説明がある
温度管理ミスが原因だったらしい
温度を上げれば、反応は進行する。短い時間で反応できれば、作業性は向上する。
しかし、温度というものはある一線を越えると、爆発的な反応となり制御できない
温度管理はものすごく重要なのだが、なかなかこの思いは現場にはつながらない
反応生成物は有害性の低い3BHだった。3・t・ブチルヘキサン二酸となるものだ
従業員と、従業員への指導を怠ったとして現場の責任者2人のあわせて3人を、業務上過失致死の疑いで書類送検された
書類送検容疑では、作業員は攪拌作業中に釜の温度管理などの注意義務を怠ったほか
工場長と製造課長代理は、作業員への十分な教育指導を怠るなどして爆発を起こし、男性作業員を死亡させたとされていた。
事故から3年目の2021/7/19、福井地検は、業務上過失致死の疑いで書類送検された当時の工場長ら三人を不起訴とした。
処分理由は明らかにしていない。
三人はいずれも男性で、事故当時の立場はそれぞれ、爆発が起きた第一工場の工場長兼製造課長、製造課長代理、作業員。
近くで作業中だった小浜市の男性作業員=当時(39)=が、肺の損傷などで死亡した。
不起訴となった作業員も顔などに重傷を負った。
事故からもう3年だが、検察も不起訴で理由も開示されていない。企業側からも、事故の原因や対策は発表されていない
労基や検察などには、事故報告書は存在するのだが公開はされない。一方で、行政はリスクアセスメントを企業側には要求する
事故から学んだ、貴重な教訓が公開されなければ、リスクアセスメントの質の向上には結びつかない
この矛盾はなんとか解決してほしいものだ

2021年08月01日