日本の炭鉱で起きた死者458人の粉塵爆発--粉塵爆発後一酸化炭素中毒

今から約半世紀前の、1963/11/9に九州にある炭鉱で石炭の粉塵による爆発が起こった
粉塵爆発の後、発生した一酸化炭素により、中毒も起こり死者458人、重軽傷者555人の大惨事となった事故がある
http://www.shippai.org/fkd/cf/CA0000611.html
1960年代というのは、産業構造が大きく変わり始めた年代だ
石炭から石油へと産業構造が大きく変わり始めていた
1958年には、日本では石油を原料とするコンビナートが生まれた
産業に使われていた原料が、石炭から石油へ変化することから、当時の主要産業であった炭鉱産業も大幅な変革を求められた
大規模なリストラが行われ、この事故を起こした炭鉱でも従業員が15000人から10000人に減らされた
人が減れば、当然安全対策もおろそかになる
石炭の粉は、粉塵爆発を起こすことは当時でも知られていた。粉塵爆発を防ぐには、水を常にまいて湿らせておくことが基本となる
この当たり前の事故防止策も、人が減れば十分にはできなくなる。
結果として、水まき作業などを怠るようになり、石炭を掘っていた坑道の中で粉塵爆発を起こしてしまったのだ
生産優先、安全をおろそかにした結果だ
産業構造が変化するとどうしても、経済性の劣る産業は無理をしてでも生産をすることになる
結果として安全対策がおろそかになってしまう
エネルギー政策の大きな変換点で日本で起こった悲惨な事故だ
今の世の中でも、企業経営の中でも採算性の悪い事業は、知らず知らずのうちに安全への投資がおろそかになる
安全投資についてもしっかりとした経営層のガバナンスが必要だ

 

2021年11月09日