事故や災害に思う

 火災や爆発事故が起こるのは、燃焼の三要素が成り立つからだ。。化学物質は閉じ込めて置きさえすれば事故にはならないと繰り返し述べてきた。配管から可燃物が漏れるから、空気と触れて爆発混合気が出来る。そこに、発火点以上の高温部があれば当然着火する。生火などは必要は無い。発火点を超える温度の蒸気があれば良い。

 もしくはちょっとした静電気があれば良い。漏れた流体は、噴出するからそこには必ず噴出帯電をして静電気が起こる。簡単に着火する。

タンクに窒素シールをするようになったのは、1970年代頃からだ。それ以前は、可燃性液体を貯蔵するタンクで良く爆発事故が起きていた。今でも、タンクの爆発事故は窒素シールの無いタンクで数多く起きている。

 特に排水タンクなどが危ない。通常は、確かに水なのだが、たまに油が排水に混じる。そうなると、油はタンク内で揮発するから感性の蒸気がタンク内に滞留する。何かの条件で着火爆発する事例が繰り返し起きている。

 粉体を取り扱う設備では粉塵爆発の恐れがある。サイロやベルトコンベアー、乾燥機などで爆発が起こる。原因を見て見ると、いつもは窒素を流して爆発混合気が出来ないようにしていたのに、窒素のバルブがしまっていただとか、誤って閉めてしまったとか言う事例が多い。

 窒素を流すことの意義が、現場にきちんと伝わっていないことも多いと感じられる。燃焼をや爆発を防ぐ目的で窒素を流しているらな、バルブを常時開で施錠するなど単純なヒューマンエラーで事故が起きないように対策を取って欲しい。

2017年04月12日