年の初めに考える--現場では本当に安全を何よりも優先しているか

企業のCSRやサステイナブル報告書を見ると、企業の経営者が書いた安全方針には「安全優先」と書いてあることが多い
問題は、現場の課長層までその考え方が本当に届いているかだ
日々の運転管理を委託されている製造課長などは、装置を止めることなく運転を継続することが求められている
トラブルもなく安定的に運転していれば、安全装置を解除するようなことはない
ところが、運転にはトラブルは付きものだ。装置の調子が悪ければ、運転しながら装置を点検することになる
その時、安全装置をどうするかだ。点検中、万一装置が停まっては困ると思うのが管理者の常だ
点検中のミスで装置が停まって欲しくないのは当たり前だ。とはいえ、機械の調子が悪いのだから、何か問題があるのだ
ならば安全装置は解除してはいけないのだが、現実は生産優先という考え方で安全装置を解除して事故が起こってしまう
こんな事例がある。発電用タービンの調子が悪かった。点検しようと言うことになった
この時、点検中にタービンが突然停まってはいけないと思い管理者は、安全用インターロックは解除した
ところが不幸なことに、タービンが暴走回転を起こしタービンが吹き飛んだという事故が過去に起こっている
http://www.sydrose.com/case100/106/
https://www.isad.or.jp/pdf/information_provision/information_provision/no37/36p.pdf
こんな事故もある。千葉の京葉コンビナートにある東京電力の発電所での発電ボイラー爆発事故だ
発電所でボイラーの点検中爆発し作業員が死亡した事故だ
https://www.tepco.co.jp/cc/press/96071701-j.html
事故報告書は官庁に提出されているが、この企業はその後原因は公開していない
原因はこうだ。ボイラの負荷変動テストをしていた。その際、データー入力を間違えた
大型のボイラーのため、急変動により、ボイラー内で失火した
本来なら、火が消えれば自動的に燃料は停止するようになっていたが安全装置を切っていたため、炉内で未燃の燃料ガスが爆発したのだ
負荷変動テストの際、誤作動などにより誤ってボイラーが停止しないよう「安全装置」を解除していたことが事故につながった
安易に誤作動を気にして、肝心の安全をおろそかにした事故だ
安全装置はいついかなる時でも解除しないで欲しい
誤作動を気にして、安全装置を解除して重大な事故担った事例は多い
安全装置は、人を守る最後の砦だ。解除しないで欲しい

2022年01月03日