熱交換器の上から転落--安全教育をイラストなどを使いわかり易く行うことだ

ホ-スを外すときに起こる労災は実に多い
残圧が残っているのに、圧力も確認せずに外そうとして外したときに災害になる事例だ
残圧が残っているかいないかは、やはり現場型圧力計を予め設置して置かなければ圧力はわからない
あんがい、この圧力計を準備し忘れていて起こる事故も多い
もう一つは、もともと脱圧を考えてホースをつないでいるかだ
脱圧弁なども付けずにホースをつないでしまえばやはり、圧力が残ってしまう
私が入社した1970年代はこのホースによる労災が多かった
教育されたのは、加圧するなら、脱圧するときのことを考えて加圧ラインを考えろとよく言われた
どこから、圧を抜くのかを予め考えろと言うことだ
つぎに、現場型圧力計を2つ用意せよと言われた。1つでは、狂っていることもあるからだ
さらに、ホースをつなぐところはできるだけ低い所にしろと言われた
接続するときや外すときの転落リスクを減らす為にだ
今回のイラストは、熱交換器の耐圧気密テスト後に、ホースを外すときに作業員が転落した労働災害だ
十分に脱圧もしていないのに、熱交換器の上のベント弁につないだ窒素ホースを外そうとしていたのだ
窒素ホースの元弁は閉めたものの、弁座の噛み込みでホースにはまだ残圧が残っていた
当然、ホースを外したとたんホースが激しく揺れて、作業員はバランスを崩し高さ1.7の所から地上に落ちた
死亡事故にはならなかったが、肋骨や頸椎を折り、休業60日の労災となった
圧力のかかったホースは、外れると激しく揺れるということは、今であれば安全教育でかなりの人が知っている
しかし、私が入社した半世紀前などは、まだまだ知らないことが沢山あった
今思うに、教育というのは本当に大切だ。こつこつと、安全教育をイラストなどを使いわかり易く行うことだ

 

2022年05月06日