タンク表面を直接火気工事して起こる事故

タンクの側板や天板などに直接火気工事などをして爆発事故が起こっている事例は知っているだろうか
タンクの鉄板に直接火を入れれば、火災や爆発などになる事故事例は多数あるのだがこれは案外知られていない
タンクの鉄板は数ミリだ。外側から、溶接などをすればすぐに厚さ数ミリの鉄板を伝って熱がタンク内部に伝わっていく
数分もしないうちに、タンク鉄板の内側は数百度にもなる
タンク鉄板の内側には、何らかの残渣が付着しているはずだ
可燃物を保管するタンクであれば、その残渣は可燃物だ
残渣は暖められれば、すぐにガスを出す。ガスは、可燃性のガスだ
結果として、発生したガスがタンク内に充満してくる
だんだんガスが増えれば、結果としてタンク内のガスは爆発範囲に入るのが一般的だ
爆発範囲に入っていれば、火がつけば爆発する
結果として作業者が爆風で吹き飛ばされて被害に遭う
この手の事故は、10年に一度くらい死亡事故になる
死亡事故にならなくとも、かなりの頻度でこの手の事故は起こっている
鉄板などを外側から加熱すれば、必ず中に伝熱していく
アセエチレンや酸素の溶接であれば。温度は数千度だ。あっという間に、伝熱でタンクなどの内側は数百度になる
数百度という温度は、普通の物質であれば発火点を超えるから火がつくと考えて欲しい
薄い鉄板の外側から火を加えれば、内部は火がつく状態になると考えて欲しい
火を使う工事を甘く見ないで欲しい
溶接の火の粉などは、数千度だ。しばらくして冷めたとしても数百度だ
数百度もあれば、発火点を超えていると常に思って欲しい
火を使う工事を甘く見ないで欲しい

 

2022年06月05日