HAZOP-連続プロセス系とバッチ系の違い--手順書HAZOP

石油精製、石油化学、化学物質を取り扱う化学工場では安全性評価の手段としてHAZOPの活用が求められている
HAZOPというのは、ズレが事故の要因になるという考え方から生まれた安全性評価手法だ
HAZOPは、もともと連続プロセスで始まった手法だ。では、バッチプロセスでも使える手法があるかといえばある
手順HAZOP又は手順書HAZOPなどと呼ばれている。バッチプロセスでは、運転手順書にしたがって生産が行われている
つまり、手順書からずれたことが起こったり、行われたりすると事故につながると考え、手順書からずれたらどうなるかを考えるのだ
連続プロセスHAZOPは、P&IDフローシートに書かれた配管を一つずつ順番にそこで起こるズレと影響を確認している
連続プロセスというのは、機械が主体となりプラントを自動制御している。したがって、ズレが起こるのは機械が故障したときだ
ポンプが壊れたり、計器が壊れたり、自動制御弁が故障したりするズレが事故を引き起こす
したがって機械の故障を重点的に、ズレと捉えて解析すれば、事故を未然に防げる
バッチプロセスは、配管一本一本をチェックしていくのではなく、手順書に書かれた項目を、1行1行順番にチェックしていくのだ
手順書には、製造手順が順番に書かれている。例えば、1つ目のステップでは、原料ポンプ1を起動する。ポンプ吐出弁を開けて反応器へ5トン送り込む
2つ目のステップでは、原料ポンプ2を起動する。ポンプ吐出弁を開けて反応器へ3トン送り込むというように手順が書かれていたとしよう
手順を間違えるとズレはこんな形で現れる
例えばNOだ。最初の手順では、ポンプ1を起動しないというずれもある。ポンプは起動したが、弁の操作を「忘れる」ズレもある
LESSなら、弁の操作が「不十分」又は投入量が不足した。MOREなら、弁を「開けすぎる」又は投入量が多すぎた
REVERSEならポンプを停めるとき液を逆流させたなどだ。otherであれば、「違う他のポンプの弁を操作した」などだ
2つ目のステップも、同様なズレが起こるはずだ。ポンプの起動忘れや、弁の開け忘れ、投入量の間違いなどだ
これらのズレに気づく警報や、安全装置があるのかまずチェックする。さらに、ズレでどんな悪いことが起こるのかも連続系HAZOPのように考える
更に、バッチ系HAZOPのガイドワードには、時間的な要素を追加する必要がある
バッチ系では手順が、時間通りに進むかも大切な要素となるからだ。例えば、操作するタイミングが、「速すぎた」、又は「遅すぎた」などだ。
所定の時間より、操作時間が短かかった、又は長すぎたなどだ。時間的要素も考慮する必要がある
つまり、バッチ系では、時間的なタイミングのずれも追加して考える必要がある
連続系で使う7つのガイドワードに加えて、時間的なズレのガイドワードを併用して使うのだ

 

2022年07月05日