安全文化を醸成することの大切さ--生産優先で起こる悲劇

生産優先の考え方が先行してしまうと思わぬ重大事故が起きるの
過去多くの事故がそれを教えてくれている
事故が起こりやすいのは、休日や夜間だと言われる
管理体制が甘くなる時だからだ。休日なら、管理者は出勤していない
交代勤務職場であれば、交代の責任者に権限がゆだねられることになる
今でこそ携帯などで簡単に連絡がつくが、昔は移動していればそう簡単には管理者と連絡がつかなかった
生産優先が引き起こした重大事故を紹介する
大阪で起こった、食品用油を製造する工場で起こった事故だ。死者8人を出す重大事故だ
事故の流れはこうだ。工場で食品用の油を抽出する装置が故障した
装置内は、ノルマルヘキサンという可燃物を取り合っていた
マニュアルでは、装置内に人が入り点検するには24時間換気をすると定められていた
ところが、数時間パージをしただけで装置内に人を入れてしまった
しかも、ガス検も実施せず人を装置内に入れ、作業を始めたのだ
まだ、装置内には可燃性の蒸気が蔓延していた
着火源は不明だが、可燃性蒸気に着火し大爆発を起こしたのだ
なぜ、こんなルール無視をしたかというと、当時この工場は稼働率が高くフル生産だったという
おまけに、チョコレート用の製品を製造していた。クリスマスを直前に控えて、工場はフル生産だった
たぶん、現場の管理職は少しでも生産を停めたくはないという思いがあったのだろう
1991/12/22日、日曜日の午後に事故は起こった。以下のURLで事故の概要がわかる
https://gcoe.tus-fire.com/archive_cms/kobayashi-k/cms/wp-content/uploads/2010/02/3ea56a8dae51cb3a9f18f3f5b77a24f3.pdf
国からはこんな通達も出ている https://www.jaish.gr.jp/anzen/hor/hombun/hor1-32/hor1-32-14-1-0.htm
安全文化はそう簡単に造り出されるものでは無い
企業トップがリーダーシップを取り、こつこつと作り上げていく必要がある

 

2022年07月21日