電気火災に思う--赤外線カメラによる設備診断の有効性

電気設備の火災は起こると実に対応がやっかいだ。簡単に水をかけることはできず、大量の黒煙を発生する。
復旧も実に大変だ。ケーブルが焼ければ、一本一本つなぎ復旧していかなければならない。
ケーブルの調達も大変だ。ケーブルには色々仕様があり、大量生産されているわけではない。
一般的な電気火災の原因は「短絡」だ。つまり、ショートが原因で電気ケーブルの被覆や絶縁材に火がつくのだ。
長期間ケーブルを使っていれば、必ず劣化してくる。絶縁材が劣化すればいつか短絡が起こる。
電気設備の火災事故は、だいたい20年から30年くらい経ったときに起きるという事故報告が多い。
電気設備の更新を安易に伸ばすと事故になる。電気設備の更新計画をきちんとたてておかないと、思わぬ事故になる。
長期間の使用による劣化ではなければ、ケーブルなどの製造欠陥や設置時に工事の不手際で傷を付けたり異物を混入させたことが原因だ。
短絡が原因でなければ、接触不良を疑って見ることだ。ケーブルなどは、端子部分をネジで締め付けている。このネジが、時間が経つと緩むことがある。
最初から締め付けが甘いこともある。振動する設備が近くにあればその影響も受ける。
停電日などに、抜き取りで端子台の緩みをきちんと見ておくことだ。
一度も点検したことがないなら、電気火災のリスクは高い。端子の緩みを甘く見ないことだ。
なぜねじが緩むのかというと、気温の変化も影響する。一日の中でも温度差はある。年間を通じて、季節毎に温度も違う。
端子部は金属でできているから、温度が変化すれば必ず伸び縮みする。この伸縮で端子台が緩んだりすることがあるのだ。
昔は、定期的に増し締めを行っていたが、最近は赤外線カメラで端子部を見れば接触不良部は発熱しているので早期に発見することができる。
設備診断技術は進化している。診断技術やいい道具を、うまく使っていくことが事故防止につながる。

 

2022年07月29日