日本最大の粉塵爆発事故--安全神話にだまされるな

石油化学コンビナートができたのは今から60年前だ
それより前の化学工場の原料は石炭か石灰からつくるアセチレンという物質だった
石炭は、蒸し焼きにして化学物質の入ったガスを取り出す。石炭化学とも呼ばれた
蒸し焼きにした石炭は、製鉄産業の原料としても使われ、石炭というものは一石二鳥の物質だった
石炭は、地下から掘り出す。掘り出す際に細かな粉塵が発生する
採掘時には、この粉塵爆発に気をつける必要がある
電気機器は当然防爆型を使う。もう一つ大事なことは、絶えず水をまき粉塵を湿らせることをしていた
水分を含ませると、着火エネルギ-が高くなり簡単には火が着かないからだ
原始的ではあるが確実な方法だった
1963年11月9日福岡県大牟田市の三井三池炭鉱で、死者458人、重軽傷者555人という粉塵爆発災害が起こっている
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B8%89%E4%BA%95%E4%B8%89%E6%B1%A0%E4%B8%89%E5%B7%9D%E7%82%AD%E9%89%B1%E7%82%AD%E3%81%98%E3%82%93%E7%88%86%E7%99%BA
爆発に伴い発生した火災で、一酸化炭素により多数のCO中毒者を出した
この企業では、何十年も大きな粉塵爆発は無く、経営側も従業員も安全であるとの思い込みがあった。いわゆる安全神話があった
事故の起こった当時、この企業では労働争議があった。いわゆるストライキだ
ストライキで経営側と労働者側の関係は当然うまくいかなくなる
当然現場の安全管理もおろそかになる。現場の人が少なくなれば、粉塵爆発を防ぐ水まきの頻度も減る
火花が出ないように機器の補修をしなければいけないのにそれも怠った
安全管理レベルの落ちている状態で、石炭の採掘を続けた結果大爆発が起こってしまったのだ
いままで事故が起こっていないから安全だという企業側のおごりもあったのだろう。安全神話にだまされたのだ
大きな事故が起こるのは時代の変革というものも関係する
当時は、石炭から石油へと時代が変わり始めたことで、石炭産業が斜陽になり従業員に十分な給料を払えなくなっていったことが関係している
つまり、事故にはお金が大きく関係する
不景気になれば、安全に投資できない。人も採用できないからだ
人も採用できなければ、技術も伝承できない
企業はしっかりと稼いで、安全にお金を投資することだ

 

2022年09月19日