HAZOP的な思考で事故事例を活用しているか

HAZOPは、1980年代から活用されている安全性評価手法だ
「ずれ」が事故を引き起こすという基本的な概念を使った手法だ
例えば、反応器の冷却水が通常運転時より少なくなれば反応暴走になるかも知れない
タンクの入り口と出口の流量がずれて、入口側の液量が増えればタンクはオーバーフローとなる
つまり、ずれが起こると事故が起こることがあるという考えから事故の可能性を検証する手法だ
HAZOPの手法を知っていれば事故は防げるかというとそうはいかない
過去の事故事例をやはり知っておく必要がある
ところが過去の発生した事故のデーターベースなどの記述はHAZOP的な切り口では書いていない
単純な原因と結果といういう記述に終わっている表現が多い
そこから、HAZOP的なずれを抜き出さないといけない
そこに難しさがある
何十頁にもわたる事故報告書であれば、ずれという切り口で事故の要因は探れる
しかし、数行の事故DBではその辺は情報が不足して無理がある
もう一つ大切なのは、HAZOPは単一故障を前提とする
ところが世の中で事故が起きているのは、2つ以上の事故の要因が重なって事故は起こってしまう
2ツ以上の事故の要因がどう重なって重大な事故が起きたかがわかっていないと、HAZOPをやっているからと言って事故は防げ無い
一つ一つの事故をこつこつと、「ずれ」という視点で考えるくせを付けて欲しい
さらに、2つ以上の事故の要因が重なった事故も知っておいて欲しい
事故を防ぐには、2重、3重の歯止めがなければならない
1000年、10000年に一度の事故の発生確率に落とし込むには、ハードとソフトを複雑に組合わせた対策が必要だ
単に、アラームや安全装置を付けたから安全と思い込んでいたら事故は起きる
運用管理体制などソフト的な管理体制に甘さがあれば事故は起こる
インターロックを設置すれば安全と、おもわないで欲しい
インターロックを解除する運用規定がきちんと整備されていなければ、解除されて事故になることもあるからだ
https://sce-net.jp/main/wp-content/uploads/2020/08/a0502_02.pdf
HAZOP的な視点で事故を解析し、失敗に至った事例も学んで欲しい

 

2022年11月10日