洗浄不十分で起こる事故  アルカリ洗浄

装置で何かを製造するには、清潔であることが不可欠だ
異物の混入は事故につながるからだ
水洗浄も一般的だが苛性ソーダなどのアルカリが洗浄に使われることもある
酸は金属を溶かすがアルカリなどは油分を溶かしてくれる
苛性ソーダなどを皮膚に付けるとぬるぬるするようになる
皮膚のタンパク質を苛性ソーダが溶かすからだ
アルカリ洗浄は便利なのだが、万一アルカリが残ったときにアルカリと反応することがないか検証しておくことが大切だ
アルカリと混触反応を起こす物質も沢山あるからだ
配管をアルカリ洗浄した。その後水で洗浄したものの、アルカリ分が残っていたことで事故が起きることがある
運転を始めたところ、原料と一緒にアルカリ分が蒸留缶に入ってしまった
蒸留缶内で、アルカリとの混触が起こり装置が破裂した事故だ
ニトロアミンは濃アルカリと混ぜると爆発する性質があったからだ
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000099.html
乾燥機のアルカリ洗浄後運転を始めたところアルカリ分がわずかに残っていた為、反応して爆発している事故もある
洗浄不足だ。水洗浄を行ったが、完全にアルカリ分が除去されていなかったからだ
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000136.html

アルカリを使えば効果的に洗浄できるものもある。しかし、アルカリ洗浄後に水洗浄してもアルカリは微量に残る
洗浄とは抽出操作なので、100%除去はできないからだ
わずかでもアルカリが残ると、混触反応が起こるならアルカリの洗浄はやめるべきだ
今回は紹介しなかったが、アルカリ分は応力腐食も起こす
時間が経ってから腐食で事故が起こることがあるのだ
効率より安全を優先すべきだろう

公開されている事例のみ紹介したが、現実は多くのアルカリに関する事故が起きているはずだ
自分の企業のアルカリに関する災害事例を調べてみることだ

 

2022年11月26日