粉塵爆発--ダクト内の清掃を怠るな

可燃性の粉を取り扱う工場では粉塵爆発のリスクが存在する
ところが、案外可燃性の粉ということに気づいていない事例が多い
さらに、粉が危険と言うことに感じていない事故事例が多い

粉を投入する設備で空気が同伴し粉塵爆発を起こす事例も多い
粉の投入時は、空気の漏れ込みにものすごく注意しなければいけないのにここが見落とされる
ダクトの切断中の事故も多い
粉塵が内部に堆積している状態で火気工事をするからだ
切断中に内部に付着した粉に着火し火災となる
ダクトというのは,1度火がつくと一気に燃え広がるのが特徴だ
煙突やダクトにはトンネル効果という現象がある
ダクトなどは入り口と出口とは高低差がある
高い所と低いところでは,わずかではあるが気圧の差ができる
水が高い所から低いところに流れるように,気体も上空の気圧の低い方へ自然に流れていく
更に、上空に風が吹いていれば気体の流出効果は増す
つまり,ダクト内に1度火がつくと火炎がダクト内を逸走するのだ
事故が起こらないポイントは3つだ
ダクトの内部を点検できるような構造にしておくことだ
次に,内部に堆積物をためないことだ。定期的にダクト内を清掃することがポイントだ
もうひとつ、大事なことはダクト内に流入する粉塵を含んだ気体の温度をできるだけ下げることだ
10℃でも、20℃でもいい。発火点に近づけなければ着火しないからだ
たかがダクトと思わないで欲しい
ダクトで起こる火災や爆発事例も知っておいて欲しい
年末の点検項目などにも織り込んで欲しい

 

2022年12月22日