新人OJT教育の失敗が引き起こした重大事故

4月からは工場などにも新人が入る時期だ
入社時の基礎教育が終われば、職場に配置されOJ(On the Job Training)による教育が始まる
現場で先輩などについて行う実習教育だ
企業によっては、OJTでしっかり教えてくれることもあるが。即戦力的に入社後すぐに新人を使い始める企業もある
そこで問題が起こる
新人OJT教育中で起きた、こんな事故事例がある。今から半世紀前の1974/4/30に四日市で起きた重大事故だ

4月に入社した新人の指導を先輩が行っていた
塩素を取り扱う設備だ。塩素が漏れ、住民1万2千人が被害を受けた事故だ
公害裁判となった事件で、裁判記録も公開されている
https://www.courts.go.jp/app/hanrei_jp/detail3?id=22951
原因はこうだ
新人にバルブ操作を任せ、指導員は現場を離れた
新人は、弁操作を間違え、大量の塩素を大気に放出してしまったという事故だ
見習い者の初歩的ミスが一時原因だが、その後の応急対策が1時間半もかかった
工場全体の不手際など遅れが問題となった公害裁判事故だ
指導していた作業員が途中で現場をはなれていたことも問題点だ
背景には、人手不足で作業を掛け持ちしていたようだ
裁判では、見習社員を指導していた熟練社員と、管理者である係長が監督責任を問われ有罪となった
裁判で問われた事故の予見性であるが、新人であればこのようなミスが起こることは十分予見されると結論つけている
OJTというのは、マンツーマンで教えることだ
先輩が見本をまず見せて、新人にやらせてみる。まずいところがあれば、それを指摘し、技能を身につけさせる手法だ
手本も見せず、丸投げでやらせればこのような事故は起きる
これから、色々な企業で新人の教育が始まるはずだ
現場での新人教育で手を抜かないで欲しい

 

2023年03月31日