ベーパーロック現象 HAZOP 流れ無し

ベーパーロック現象というのを知っていますか
液体の一部が気化して体積が膨張することで、配管内で流れなくなる現象だ
加熱炉などで被加熱流体配管内で起きると事故につながる現象だ
被加熱流体の中に水分が入っていると、温度が上昇すれば水分は水蒸気になり体積が膨張する
液体の水分が、気体である蒸気になると体積は1700倍くらいになるという
そうなると、この水蒸気が邪魔をして、被加熱流体そのものが流れなくなってしまう
これをベーパーロック現象という。蒸気(ベーパー)の発生で管路内が閉塞(ロック)してしまう現象だ
被加熱流体の管路内で流れが止まると、バーナーの熱で管路は部分的に温度が上がりすぎてしまう
金属は温度が上がりすぎると、耐えられなくなりどこかが破断して被加熱流体が漏れ出す
被加熱流体が可燃性であれば、加熱炉内などのバーナーの炎で着火して炉内火災を起こす
1978年6月15日に製油所の加熱炉でこのベーパーロック現象が起きている
https://www.pecj.or.jp/japanese/safer/case_list/pdf/accident_00063.pdf
https://www.pecj.or.jp/japanese/safer/case_list/pdf/accident_00063_s.pdf
学習用ビデオ教材もある
https://www.pecj.or.jp/japanese/safer/weblearning/materials/movies/00063_A-131.mp4
事故の発端は、加熱炉の被加熱流体に含まれる水分管理を怠ったことだ
次は、ベーパーロック現象で流れが悪くなり、被加熱流体出口側の温度が下がっていたのに、異常と思わずなにもしなかったことだ
更に、本来各流路には、早期に異常を気づけるように流路毎に流量計をつけておくべきなのに設置していなかったことだ
HAZOPで加熱炉の検討をするときに、案外このベーパーロックという現象を見逃してしまう
ベーパーロックが起これば、「流れ無し」というズレが起こる
液が流れていないのに、バーナーで炊きあげれば、管路の温度が異常にあがる
管路が破断して炉内火災を起こすという、ハザードシナリオが描けるかだ
流路内に沸点の低い物が混ざり込むとこのベーパーロック現象が起こる
ベーパーロック現象にも関心を持って欲しい

2026年01月10日