事故や災害に思う

日本で、HAZOPという安全性評価システムが使われ始めて約40年になる。化学プラントを運転していればトラブルが起こる。トラブルが起これば、流量や温度が通常の値よりずれる。この「ズレ」に着目したのがHAZOPという手法だ。
「ズレ」がトラブルを起こす引き金と考え、事故の安全性評価を考える手法としたのだ。
HAZOPは今まで通常運転時からの「ズレ」に着目して利用されてきたが、最近「非定常HAZOP」という使われ方も進んできている。
スタートアップやシャットダウウン時など、時間とともに状態が変化する過程で「ズレ」が事故を起こすことがあるとの観点からだ。
作用手順書には書かれているのに、やるべきことをやらなかった。これもズレだ。ガイドワードで言う、「NO]という事項だ。
やるべきことの、タイミングが悪かった。これもズレだ。時間的なズレだ。
「ズレ」というキーワードに着目して欲しい。事故は、設計者や管理者の思い道理にならなかったことにより起こる。
自分の思い道理にならなかったらどうなるかを考えて欲しい。

2018年02月10日