事故や災害に思う

私の講義でリスクマネージメントという講座がある。
https://www.sangishin.com/kougi/detail/30
http://www.ccjc-net.or.jp/~ccji-pj/s2.html
今年度の講義テキストの見直しをしている。半年ぶりの見直しだが,けっこう修正するところが有る。
半年も経つと,色々な情報が入ってくるからだ。今まで,見ていた視点とは違う見方でリスクが見えてくるからだ。
多くの企業でリスクマネージメントを実施していると安全の年間計画に書いてある。リスクマネージメントをすることは良いことなのだが、リスクマネージメントをすると言うことはそうたやすいことではない。
まず、危険源をきちんと見つけ出す能力が身に付いているかだ。危険なこと,危険な物を知らなくてはリスクマネージメントはおぼつかない。
今の世の中、会社にいれば自然と危険源は何かがわかるわけではない。事故や災害を減らせば,危険なことは自分のみの周りで起こる確率は減ってくる。安全になれば経験はどんどん減っていくからだ。
HAZOPをやっていれば,事故は起こらないと考えたら大間違いだ。HAZOPも危険源を見抜く能力が付いていなければ深掘りはできない.
こんな事故事例があるので紹介しておく。
プラントを停止するときポンプを循環運転していた。すぐに止めるはずが,放置したことにより長時間循環運転していた。
ポンプは循環運転をすると,液体の温度が上がる。この液体は,温度に敏感な物質で,温度上昇により爆発した事故だ。http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0200051.html
循環運転が事故になることもあると言うことだ。
あなたは,この事故事例を見てHAZOPでこの危険源を見抜けますか。HAZOPを実践的に使いこなすには、HAZOPで失敗した事故事例を数多く学んでおくことだ。
私もHAZOPの講座はそれほど多く開催はできないが,講座を9月に企画しているので紹介しておく。
https://www.e-jemai.jp/seminar/jikoboushi_rousai_H30.html#●

2018年05月19日