20年~30年経過すると事故が起こるわけ

事故を起こしていない企業が、20年~30年くらい経つと事故を起こすという話がある。
長い間事故は起こっていなかったのに、企業で事故が起こるのはなぜだろう。
ある文献で、こんなレポートが載っていたので紹介したい。
一つは人の入れ替わりだ。企業で、現役で色々なことをやるのは30代だ。化学プラントであれば、プラントを建設して形あるものを残す。
40代、50代になると実務から離れ管理的な仕事に就く。
つまり、30代に製造設備などを作り込む業務に従事する。
ところが、それから20年~30年経つと定年などで会社を去って行く。
つまり、人に技術ありだから人が去れば設計思想も伝わらなく。
そこで、事故が起こるのだ。
もう一つは、機械の設計寿命だ。
機械設備は、通常10年程度持つように設計する。
そうは言っても、安全率を見て設計する。
JISなどの安全率は数値で3だから、だいたい30年程度は持つような設計となる。
従って、設備はだいたい30年程度はなんとか持ってくれる。
しかし、それを越えてくれば老朽劣化と言うことで事故につながってくる。
設備保全は重要だが、なかなかそれを理解してくれないから事故も起こる。
保全について興味深い本があるのでできれば読んでほしい。
工場はなぜ燃えたのかというタイトルで、丸田敬さんという人が書いている。出版社はエネルギー
フォーラムという会社だ。

2019年01月23日