粉塵爆発とは
粉塵爆発については、このブログで何度も書いてきた。約1ヶ月前の3月3にも粉塵爆発のブログを書いた。
ガス爆発は知られていても、案外粉塵爆発は知られていない。
ガス爆発は、可燃性の気体が爆発することだ。
可燃性気体と空気が混ざると、気体は燃焼する。
安定的に燃焼なら良いのだが、可燃性気体と空気の比率がある一定の割合になると、爆発混合気という危険なガスができる。
これに火がつくと、爆発という現象が起こる。
粉塵爆発は、爆発する物質が気体ではなく可燃性の粉塵だと言うことである。
つまり、燃える粉であれば粉塵爆発を起こす可能性がある。
では、そのメカニズムについて説明します。
まずは雲状に粉が舞っているところに何かの着火源で火がつくとします。
その着火源のまわりにある粉に熱が伝わって、それらの周囲にある粉も加熱されます。
次に、その加熱された粉から可燃性ガスが発生してきます。
今度は、そのガスに火がついて燃えます。
そして、そのガスが燃えた時の熱によって、さらに隣にある粉が連鎖的に加熱され、可燃性ガスが大量に発生して、燃え始めます。
こういった具合に、次から次へと粉がガス化し燃焼していく急激な連鎖反応が起きる、これが粉じん爆発が起きるメカニズムです。
したがって、粉じん爆発を起こしやすい粉とは、①可燃性であり、②熱が伝わりやすく、③ガス化しやすい、④あるいは可燃性の揮発分を多く含んでいる粉、ということになります。可燃性の粉が飛散して高濃度の粉じん雲が形成され、かつ、その粉じん雲に着火させるだけのエネルギーを持つ着火源が付近に発生すれば、粉じん爆発が起こります。
粉じん爆発は、可燃性の粉であれば、それが何であれ、起こる可能性があり、たとえば普段、家庭で使っている小麦粉も、一見、爆発とは無縁なようですが、火がつけば、爆発することがあります。
金属は燃えないから、粉塵爆発は起こらないと考えていませんか。
金属も粉のような状態なら火がつけば燃え始めます。
アルミニュームのような粉は粉塵爆発を何度も起こしています。
粉を扱うなら粉塵爆発にも関心を持って下さい。