安全工学便覧が20年ぶりに改定されて発行される
2019年7月30日に「安全工学便覧(第4版)」が10年ぶりに改訂版としてコロナ社から発行されるそうだ。
http://www.coronasha.co.jp/np/isbn/9784339078213/
「安全工学便覧」は,安全工学という技術の発展とともに発刊された書籍だ。
わが国における安全工学の創始者である、横浜国立大学の北川徹三博士が中心となり体系化を進めた安全工学の科学・技術の集大成として1973年に初版が刊行された。私がちょうど大学を卒業して化学会社に就職した頃だ
まだまだ、アナログの計器盤が主流だった頃だ。
その後、時代の流れとともに科学・技術が進歩し,世の中も変化したため, 1980年に第二版が発行されている。
ちょうど、DCSという制御システムが世の中に出始め、コンピューターという技術が化学プラントでも使われ始めた頃だ。
私も、このDCSシステムを導入した化学プラントを立ち上げた頃だ。
さらにその後1999年に大幅な改訂を行い第3版として「新安全工学便覧」として刊行された。
その改訂から20年を迎えようとする今,「安全工学便覧(第4版)」が刊行の運びとなった。
最初の版が発行されてから、46年目であるから約半世紀だ。
この発刊の数年前に、私も安全工学便覧への執筆依頼を受けた。
新たな項目として加えられた、「安全マネジメント」の項で知見を文書化してくれないかという依頼であった。
この中で、教育・訓練に関しての執筆を依頼されたのである。
私も、運転員を育てる体験型の研修センターを立ち上げた経験があり、その時の経験や思いをなんとか伝えていきたいと思っていたところであり二つ返事でお引き受けした。
2018年には、安全工学という学会誌でも、教育・訓練について執筆をさせてもらっていいたので一部を新安全工学便覧へ織り込んだ。
https://www.jstage.jst.go.jp/article/safety/57/3/57_256/_article/-char/ja/
次の世代に伝えたいことを便覧の一部でもあれ書き表せるチャンスを与えてくれた出版社には感謝する。
今回、執筆者と一人として貢献できて幸いである。これからも機会ある毎に、社会に情報を発信していきたい。