なぜ不祥事は起こるのか

不正や不祥事が起こるのには種も仕掛けもある。
建築業界のデーター不正、自動車会社の検査データーに関わる不正など2000年頃から頻繁に起こり始めている。
化学業界でも2003年頃に高圧ガス認定事業関係で不祥事が頻発した
https://www.mhlw.go.jp/shingi/2006/12/s1219-3e4.html
このような不祥事が起こるのは、不正のトライアングルと呼ばれる3つの条件が成立したときに起こるという。
一つは、不正が起こる機会(チャンス)が存在しているからだ。
2つ目は、不正をする動機があるからだ。
3番目は、不正を正当化してしまう要素や環境があるからだ。
このどれか一つでも、取り除くことができれば不正の起こる確率は極端に減る。
不正や不祥事はいきなり起こるわけではない。
時間をかけてじわりじわりと、不正の温床が組織内で成立していくからだ。
同じ仕事を長くさせれば、経験を積み効率良く仕事ができるようになる。
しかし、同じ人に仕事を長くやらせれば、外部からのチェック機能は働きにくくなる。
経験を積ませることは大切だが、任せ過ぎるとチェック機能はどんどん効かなくなっていく。
このバランスをとるのが難しい。
役人の世界では、不祥事を防ぐ為に絶えずローテーションをするシステムは存在する。それでも、不祥事は起こる。
抜け穴はいくらでもあるからだ。
昨今、省人化で検査部門などの組織はどんどん縮小されている。
人が少なくなればなるほど、相互チェックの機能は働くなる。
ガバナンスは難しい

2019年07月19日