逆流というリスクと事故事例 圧縮機 その-1
先日迄のブログでは、ポンプの逆流の事故事例を紹介した
今日は、圧縮機が関係する逆流事故について紹介する
1973年(昭和48年)5月30日、和歌山県の当時東亜燃料という製油所で起きた事故だ
停電で、圧縮機が停まり、自家発電で再起動したものの
圧縮機内に蒸留塔から液体が逆流していて液圧縮が起こり
爆発した事故だ
逆流すれば、液などが入り事故の引き金になるというリスクが存在する
もう一つは、蒸留塔と圧縮機の電源系統が異なっていたのも要因だ
HAZOPでも電源系との相違まで考えてくれる人は少ない
電源系統の違いも、「ずれ」と考えて欲しい
普通、プラント内は全て電源系統は同一だと人は考えている
ところがこの事故のように、圧縮機と蒸留塔はつながっているのに
電源系統は別だったというところに事故の引き金があった
同一プラントの中で、電源系統が異なっているものが無いかチェックして欲しい
この事故の情報がわずかに載っている文献がある
この文献は、事故が多発した昭和48年の事故が沢山書かれている貴重な文献だ
時間があれば見て欲しい
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hpi1972/12/4/12_4_184/_pdf