逆流というリスクと事故事例 窒素配管へのプロセスガスの漏れ込み
10月23日のブログで、用役の圧力低下による逆流事故について紹介した
今回は、定修中に、窒素にプロセスガスが漏れ込んだ事故を紹介する
http://www.shippai.org/fkd/cf/CC0000085.html
http://www.pecj.or.jp/japanese/safer/case_list/pdf/accident_00024.pdf
定修中にチッソを使って気密テストをしていた
ところが、チッソの中に別の場所から可燃性ガスが流れ込んでいた
それに気がつかず電動インパクトレンチで増し締めしたため火花で着火した事故だ
製油所で起きた事故だが、この企業では装置毎の窒素パージを簡単に行えるよう
窒素配管を、直接装置へつないでおくようにしていた
ダブルブロック、中抜き方式で本来はきちんと縁切りされていた
ところが、定修中にダブルブロックの弁の一部が開けられていた
弁が開いていたところの装置は、定修中にプロセスガスで気密テストが行われていた
プロセスガスは、可燃性でしかも窒素よりも圧力が高かった
この為、装置側の可燃性ガスがチッソの配管に漏れ込んでいたのだ
作業の効率を上げようとして、装置とチッソラインを直接つないでおくようにしていたものが裏目に出た事故だ
実ガステストと、チッソによるテストが同時並行で行っているときは、漏れ込みや逆流などに注意しておくことだ
ダブルブロックで中抜きバルブありの方式だがこのように閉め忘れてしまえば簡単に可燃性ガスが窒素に紛れ込む
事故後、逆止弁の取り付け、電動レンチの使用に当たっては、使用前にガス検知の実施を義務つけたという
窒素パージ作業を効率化したいのは誰しも望むところだが
バルブだけで縁切りすれば、単純な誤操作で簡単に窒素という用役にプロセスガスが流れ込む
せめて、仕切り板1枚は入れたいところだ