仕切り板の事故と教訓
仕切り板というのを知っているだろうか
フランジなどの所に挿入して縁切りに使われる金属製の板だ
この板は,漏れ込みが原因である事故を防ぐのにはものすごく効果のあるものだ
今から半世紀前、日本は石炭産業から石油化学産業へと転換していった
石炭と違い、ものすごく燃えやすい物質を使い始めた時代だ
装置を停止すれば,当然バルブを閉めることになる
しかし,バルブは閉めてもわずかばかりに漏れる
漏れたものが,可燃性であれば当然火災や爆発事故になる
結果として,漏れたガスなどが原因となり爆発事故も起きた
耐圧気密テストでも事故は起きた
バルブだけで縁切りしていて,漏れ込んでいた高圧の気体で破裂事故が起きたりしている
今から半世紀前の,化学工場では積極的に仕切り板を使うという文化はなかったようだ
縁切りは,バルブだけで済ますというのが当時の風潮だったようだ
結果として,仕切り板を使わなかったことにより、仕切り弁からの漏れにより事故を頻繁に繰り返していた
弁は漏れると言うのは,今では当たり前の概念なのだが,今から半世紀前はその考えはあまりなかったようだ
弁さえ閉めれば,遮断できると安易に考えていたようだ
縁切りとはすごく大事な安全対策だ
危険なものを確実に縁切りできなければ,結果として必ず事故になる
仕切り板の大切さを考えて欲しい