高圧ガスに関する法の沿革 その-1
日本では、1910年台に高圧ガスを利用する技術が始まった
小さな容器で高圧でガスを圧縮して入れれば大量のガスを効率的に利用できるからだ
高圧というのは、当然事故が起こる
ボンベが破裂というのが、今から110年前頃の時代に沢山起きていた
そこで、高圧ガスのボンベ破裂事故があまりにも多いので、法律が整備された
1922年に「圧縮瓦斯及液化瓦斯取締法」公布されたのだ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/daikankyo/5/3/5_14C0704/_pdf/-char/en
現代の高圧ガス保安法の前身となる法律が、今から100年前にできたのだ
1951年に戦後の急速な産業発展に伴って「高圧ガス取締法」という法律が制定された
戦前の有機合成化学は原料にカーバイトを使い、アセチレンを基礎原料にしていた
このことから、主にアセチレン工業を法は規制していたが、高圧ガスの利用拡大や
石炭から石油への時代に対応して法整備を行ったのだ
1963年に法の一部が改正され「自主検査」という制度が導入された
従来の官の検査を補完し、事故防止に万全を期そうとしたのだ
石油化学産業の勃興により、1970年代に入るとコンビナートで多くの事故が起きた。これを受け新たな法整備が進んだ
今までの法律は、工場一つ一つを規制する法律だった
つまり、工場がまとまった単位であるコンビナートを規制する法律は存在し無かった
工場という「点」の規制からコンビナートという工場集団を規制する「面」という概念で新たな法律が作られた
1975年(昭和50年)に、コンビナートという集団を規制する石油コンビナート等災害防止法という法律が制定された
https://elaws.e-gov.go.jp/search/elawsSearch/elaws_search/lsg0500/detail?lawId=350AC0000000084
高圧ガスや消防法を包括した新たな規制だ 高圧ガス単独では無く危険物という領域を含めた法規制が求められてきたのだ