消防に関する法の沿革 その-4 1970年代~現代
1970年代に入ると、化学プラントなどで事故が頻発した
特に、1973年という年は毎月のように事故が起こっている
当時の文献があるので紹介しておく
https://www.jstage.jst.go.jp/article/hpi1972/12/4/12_4_184/_pdf
1974年には、タンクの底板の亀裂による大規模海洋汚染が岡山県倉敷のコンビナートで起こっている
http://www.sozogaku.com/fkd/hf/HB0012040.pdf
この事故を契機に、1976年にタンクに関して消防法の改正が行われている
1980年代に入っても事故は続いた。この時代頃から、半導体産業が発達し始めゲルマンやシランなど新物質などによる危険物も増えていった
これを受け、有毒な化学物質の新たな規制、反応性の高い危険物の規制などが消防法令に盛り込まれていった
1990年代に入ると、1997年に神戸大震災が起きた
これを契機にタンクの耐震に関する法改正が行われている
2000年代に入ると、世の中ではリスクアセスメントを実施することが求められるようになってきた
2005年に、消防法も危険源の特定を要求するようになってきた
その後も、大きな事故が起きるたびに各種の通達が出されている
消防庁からの通達なども、目を通しておいて欲しい
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/
https://www.fdma.go.jp/laws/tutatsu/assets/300704_jimurenraku.pdf
法を守っていれば安全と言うわけではない
法律は、守るべき最低限の要求事項だ
企業が知恵とお金を出し、法に上乗せした様々な安全投資をしていくことも必要だ