送風機の事故事例
化学工場などで送風機の事故のパターンで代表的なものがある
それは異常振動による事故だ
送風機は高速で羽根が回っている
回転する機械は回転物のバランスが大切だ バランスがくずれると異常現象を起こす
回転する羽根は金属でできていることが多い しかし、金属は腐食するところに問題がある
送風機の羽根は高速で回転している。万一羽根が変形したり、腐食でバランスがくずれれば異常振動を起こすからだ
こんな事故事例がある。製鉄所の送風機が引き起こした事故だ
製鉄所は高温の設備が多い。冷却用に多くの送風機が取り付けられている
ガスを送風する設備だったが送風機の羽根の材質の選定を間違えていた
ガスの成分の中にわずかではあるが腐食性のものがあった
腐食に強い材質をすべきなのに腐食に十分耐えられる金属材料を選定していなかったのだ
ある時、高速で回転する羽根が腐食したことによりバランスがくずれ羽根がバラバラになって吹き飛んでしまった
幸い人には当たらなかったが、近くにあった都市ガス用の配管を破損させてしまった
大量の都市ガスが漏れ始めしばらくして漏れたガスに着火して火災になったと言う事故だ
設計時点で金属の材質を間違えたのが発端だが、機械という物は設置した後のメンテナンスが大切だ
定期的に点検していれば防げた事故である。
送風機の異常は、振動という形で現れることが多い
振動測定を定期的に行うことで、異常振動は早期に発見できる
回転する機械は、振動の変化を上手に把握して事故の未然防止を図って欲しい