事故の本質
世の中色々な事故が起こっている
私が主に担当する化学工場や石油精製工場の事故であれば火災、爆発、漏洩事故だ
事故にはパターンがある 闇雲に事故が起きるわけでは無い
事故の原因は大きく分けて4つだ
物質危険性、人のミス、設備の故障、地震や雷などの外乱だ
これが発端で事故は起こる
つまり事故にはたねも仕掛けもあると言うことだ
でもこの、たねと仕掛けが技術伝承されていないから繰り返し事故がおこる
おまけにほとんどの事故は、報道されることは無い
企業も、積極的に事故原因を報告することはない
この結果、世の中に有用な情報が展開されずに事故は繰り返す
事故が減らないのは、事故の原因が公開されないことにあるがそれだけではない
公開された情報をどう活かすかも大事な要素だ
事故報告書を読み取るにも高度な知識がいる
文章をそのまま鵜呑みにしても事故の本質がわかるわけではない
人、設備、物質危険性、外乱という切り口で再検証する必要がある
文字の行間を読む必要がある
しかし、これは至難の業だ
多くの過去の事故事例を知らないと行間から類推して色々なことを見つけ出すのは難しい
でも、行間が読めなければ事故の本質を見抜くのは難しい
行間を読めるようになったのは1000件くらい事故事例を見てきたときだ 事故のパターンも少しずつわかり始めた時期だ
今は累計すると6000件くらいの事故事例情報を見てきた 数百種類のパターンに分類して整理できている
事故を防ぐにはかなりの知識が必要だと言うことだ
事故の本質を見抜くのはたやすいことではない