化学物質を保管する倉庫火災-環境汚染

化学物質を保管する倉庫で火災が起これば当然消火することになる
消火には水が使われる 化学物質が水に溶けたりすれば、消火用水に混ざる
流れ出た消火用水をそのままにしておけば、下水や河川に流れ込むことないなる
河川に化学物質が流れ込めば、そこに住む魚などの生き物に影響を与える
1986年にスイスで、重大な環境汚染を引き起こした倉庫火災が起こっている 
化学薬品の混ざった消火水が近くのライン川に流れた事故だ 川に沿ったヨーロッパの各国に被害を及ぼした
倉庫を保管する企業は、約100億円の損害賠償などを払ったそうだ
事故の保険金から払われたと言うが、たかが倉庫火災とは思われない金額だ
https://www.jstage.jst.go.jp/article/safety/26/6/26_355/_pdf/-char/ja
日本で起こった倉庫爆発火災事故で、過去最大の事故を紹介しておく
東京品川で起きたものだ。消火活動中の消防士が19名死亡し、重軽傷者117人を出す大惨事だ。
今から半世紀前の、1964年の夏に起きた事故だ。東京オリンピックの年でもある。
屋外に野積みしていた過酸化物による爆発事故だ。しかも違法に大量に保管していた。
危険なものが大量に保管されているという情報も、消防側に伝わらなかったために多くの人が爆発に巻き込まれた。
事故後消防の立ち入り権限が強化されるなどの法改正も行われている。貴重な倉庫事故の教訓だ。
以下のホームページに資料があるので見て欲しい。http://www.sydrose.com/case100/303/
以下のホームページでは、雑誌近代消防の記事の一部を読むことが出来る。
http://www.ff-inc.co.jp/syuppan/zassi/PDF/syobo14_07A.pdf
川のすぐそばの倉庫で、消火用水が川に流れ出たかもしれないがその情報は文献などには載っていない
1960年代はまだ環境汚染という問題には注目していなかったからだろう
倉庫火災は、単なる復旧だけの保険ではなく、環境汚染なども含め検討しておく必要もある

 

2020年10月08日