変更管理の原点となる重大事故
1974年6月1日イギリスでフレキ配管が折れ大量の可燃物が漏れ出す事故が起きた
死者28人、負傷者89人の大惨事だ
http://www.shippai.org/fkd/hf/HB0058048.pdf
http://www.sydrose.com/case100/306/
事故の顛末はこうだ
反応器が何台かある工場で、腐食により反応器に穴が開いた
修理のため一時的に、仮設で反応器を結ぶ配管を仮設した
本来は、金属でできた配管で反応器間をつないでいたが、フレキ配管で反応器と反応器の間を結んだ
フレキという弱い部分が仮設により存在するようになったが、それを保護するサポートは十分ではなかった
装置の運転をスタートしたとき、反応器を流れる流体の温度は徐々に上昇していった
温度が上がれば、配管やフレキなどの金属は膨張して延びていく
この金属の膨張による、フレキを支えていた支持部が外れフレキが外れ大量の可燃物が外に漏れ出した
しばらくして、漏れた可燃物に火がつき大爆発を起こしたのだ
金属製の配管であればそう簡単に漏れることはない
ところが、フレキというような薄い金属であれば無理な力が加われば破れることもある
仮設という作業を甘く見たことにより引き起こされた変更管理の事故だ
HAZOPでもずれが事故につながると考えリスクの検証をする
変更というのもずれの一つだ
PSM(プロセスセーフテイマネージメント)という概念の中にも、変更管理は重要な管理項目としていちずけられている
そうは言っても、現実の世界、変更と人が意識しなければ変更管理の意識は働かない
そこに変更管理の難しさがある