4M解析の盲点-事故の深掘りができない
事故がおこると原因を解析する 原因を解析したら対策を打つわけだ
2度と事故が起きないように普通は対策を打つ しかし同じような事故が再発することは沢山ある
それはなぜなのかと聞かれれば,原因は2つある。1つは,原因と対策が合っていないからだ
例えば,誤って違うバルブを開けたという事故があったとしよう
ヒューマンエラーかも知れない 思い込みで,誤ったバルブを操作したのかも知れない
バルブの色が似ていて見間違えたのかも知れない バルブの配置が元々間違えやすい配置だったのかも知れない
前から誤操作が頻発していたのに,管理者は何もしていなかったのが原因かも知れない
色々な原因は想定されるはずだ。出てきた,原因で対策したとしたが、また再発したという事例は多い
よくよく調べたら,現場の照明が暗くて間違いやすい環境だったことが二度目の事故でわかった
一度目の事故では,そこが見つけ出せていなかったのだ。本質的な原因が見ぬけれなければ事故は再発する
4M解析の環境という切り口で事故の原因を見抜けていなかったのだ
事故原因を単に,現場の作業者からヒアリングしてそれだけで原因と考え対策しては事故は防げ無い
かなり事故の原因を深掘りして対策を打たないと事故の再発は難しい
4Mで人(man)と、マネージメント(管理)の要因解析でも注意が必要だ
人のエラーも単純に事故時の人のエラーだけを捉えていてはだめだ
設計時点でフェイルセイフや,フールプルーフが考えられていなかったのが原因かも知れない
それを,管理の切り口で、設計管理の問題点として取り上げてくれればいいがそこまで踏み込んでくれない事例も多い
4M解析でも大切なのは,単に危険源だけを拾い出せばいいわけではない
設計、安全性評価、運転管理、保全管理、工事管理、教育訓練、変更管理など管理的な落ち度もしっかり見て欲しい
派遣や下請けに任せている作業なのに、社員でも難しい作業であれば事故は起こる
作業がシンプル化されていなかったのが本質的な問題点だ 人への負担が多すぎれば事故は起こる 自動化の不足が問題点だ
形だけの4M解析では事故の根絶は難しい 深掘りできる人材を増やしたい
4M解析を使いこなすのは難しい