縁切りという処置の大切さ
縁切りという言葉がある
化学工場の世界では危険な物を確実に遮断するという意味だ
遮断というと、配管内にある手動弁を閉めれば遮断できると思いがちだが弁(バルブ)は微量に漏れることがある
絶対に漏れてはいけないならば、弁は2重化が不可欠だ
ところが現実の世界は、2重化されるのはほんのわずかだ、バルブを閉めれば確実に遮断すると考える人が多いからだ
漏れる危険はわかっていても、確実な縁切りができていないのが世の中の現実だ
バルブは一つだけで縁切りは難しい。二つ使って、中抜きという操作が必要だ
もう一つは、仕切り板という遮蔽板を弁の前後に入れて確実に縁切りする必要がある
化学工場という世界では、少しでも漏れれば事故につながる事例は多い
縁切りというのは、100%危険な物を遮断する必要がある。99.9%では駄目なのだ。0.1%でも命に関わることも多いからだ
でもこの縁切りという言葉を知ってくれる人はそんなに多くはいない
命に関わる作業なのだが、言われた通りに処置や意味もわからずやっている人が大部分だ
なぜこの作業をするのか、教えていない。教える時間も無いのかも知れない
やはり、仕事を教えるならなぜを伝えて欲しい
昔、縁切りの失敗で人が何人も死んでいるならそれも伝えて欲しい