タンク底板腐食--部分的な対応ではすますな

貯蔵用タンクなどは建設してからずっと使いつずけるはずだ
長いものでは,50年、60年使っているはずだ
タンクの材質は特別な理由がないかぎり材質は鉄だ
鉄は値段が安くて強度もあるから当然使われる
しかし、鉄には弱点がある。腐食に弱いと言うことだ
タンクに入れてある,物質に腐食性の物がわずかでも存在すれば少しずつ腐食していくことになる
タンクの中に入れる物質そのものは腐食性がなくても,わずかに水が混入してくることがある
例えば油などを入れるにしてもわずかに水が含まれることがある
水と油の比重を比べると,油は軽いので下の方に水はたまる
そうすると,タンクの底板と水が接触することになる
水の中に,塩素や硫黄などのイオンが含まれていれば,時間をかけて鉄は腐食されている
タンクの開放点検で底板に腐食が見つかったときどうするかだ
穴の開いたところを単純に補修するだけでは,単なる対処療法になる
全面肉厚測定をして,悪い箇所は広範囲に板を交換しない限り、次の開放点検までどこかで穴が開いていく
更に悪いことに,漏れた水は基礎部の土壌などにしみ込む
底板の裏面にも腐食性のある水などが回り込むことで、さらに外部からも腐食が広範囲に進行する
結果として最後は,内容物が腐食した穴を通って外部に流れ出す事故を起こすことになる
ここに,タンク底板腐食事故の情報があるので紹介しておく
http://www.khk-syoubou.or.jp/pdf/magazine/199/kikenbutsu_jikokanren_info.pdf
https://www.fdma.go.jp/pressrelease/houdou/items/h22/2211/221111_1houdou/05_houkokusyo.pdf
タンクの底板腐食を甘く見ないで欲しい

 


2021年11月24日